友達とショッピング中に、可愛らしいお店を見つけました。
ちょっと見てみたいな…と思ったあなたは友達にイタリア語でなんと言いますか?
まずパッと思いつくのは許可を得る「Posso vedere?」でしょう。
しかし他にも言い方はあるのです。
「Possiamo vedere?」(私たちは見ることができますか?)
「Vogliamo vedere?」(私たちは見たいですか?)
実際に使われるイタリア語の誘い文句を掘り下げていきたいと思います!
動作主を必要とする言語と日本語
まず、日本語について。
日本語は主語(動作主)を明確にしなくてもいい言語です。
「食べます」「食べたいな~」「食べる?」
わざわざ「私は食べます」と言う必要はないですよね。
しかし、イタリア語も英語も動作主を必ずハッキリさせます。
英語なら
I eat
You eat
イタリア語なら
Mangio
Mangi
このように「誰が」を考えて話さなくてはいけません。
日本語の概念とは違うので、慣れてない人にはちょっと難しいですね。
誘い文句のPosso/Possiamo/Vogliamo
「Posso vedere?」「Possiamo vedere?」「Vogliamo vedere?」
どれを使ってもさほど意味は変わりませんし、質問に対しての返答(Yes/No)も変わらないと思います。
微妙なニュアンスの違いは…
「Posso vedere?」(私はみることができますか?)
=まさに許可をとる言い方。相手の意思とは関係なしにお願いするニュアンス。
「Possiamo vedere?」(私たちはみることができますか?)
=私たちに時間があるか…など状況確認を踏まえた上でのニュアンス。
「Vogliamo vedere?」(私たちはみたいですか?)
=私は興味あるけど、あなたも興味ある?というニュアンス。
PossiamoやVogliamoの方が「一緒にやろう」という意味があるため、こういう買い物のようなシチュエーションではこれらを使うことが多いです。
一方、Possoは「買いたいものがあるから見てもいい?」「あなたが興味ないの知ってるけど、見たいから見てもいい?」という自分の意思・願望を優先させた言い方になるので、状況に応じて使い分けましょう。
ちなみに、この状況でもし「Vuoi vedere?」(あなたはみたいですか?)と使ったなら、誘い文句というよりは「あなたが見たそうだから聞いてみた」というニュアンスになります。
しかし誘い文句として「Vuoi~?」と使うこともあるんですよね~↓
誘い文句のVuoi~?
「Vuoi~?」は直訳すると「あなたは~したいですか?」になりますが、誘い文句としてよく使われます。
「Vuoi fare shopping con me?」(私と一緒にショッピングしない?)
「Vuoi venire a mangiare da me?」(私のところに食べに来ない?)
しかしこれも「Vogliamo」を使うこともできます。
「タバコ吸いにいかない?」というのを例にとってみましょう!
Vuoi fumare?
Vogliamo fumare?
この二つ、どちらも「一緒にタバコ吸わない?」という誘い文句です。
しかし厳密に言えば、「Vuoi fumare?」は「私はタバコ吸いに行くけど、きみもどう?」と、すでに予定は決まっている上で誘っています。
「Vogliamo fumare?」は「きみが吸うなら私も吸うけど、どうする?」「一緒にタバコ吸いに行かない?」と、一緒にしよう、というニュアンスが含まれています。
結局はVuoiもVogliamoもほぼ似たような意味ですが、状況に応じて使い分けます。
Vuoiの方が、すでに決められた予定の上で誘うというイメージです。
「Domani vado al mercato con Sara. Vuoi venire con noi?」
明日、サラとメルカートに行くよ。あなたも来ない?
「Stasera che facciamo? Vogliamo vedere un film?」
今夜、何しようか?映画でも見る?
便利なVogliamo/Possiamo
例えば、登山をしているときに「疲れたから休憩したい」と思ったあなたは、なんと言いますか?
「Posso fare una pausa?」(休憩してもいいですか?)
正解です。しかし、これだと「お願い」になりへりくだったようにも聞こえるので、
「Vogliamo/Possiamo fare una pausa?」
と言えば、自分だけのせいにはならず、みんなの意見を尊重しているようにも聞こえます。
一人だけの責任ではなくなる、便利な一人称複数の使い方ですw
まとめ
単数(io/tu)を使うのか、複数(noi)を使うのか
わずかな違いですが、ネイティブが今どれを使って喋っているのか注目してみると勉強になりますよ!
\イタリア語学習/
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