場所や方角をさすときの代名詞…
日本語は
ここ・そこ・あそこの3種類で
(こっち・そっち・あっち)
英語では
Here・Thereの2種類ですが
イタリア語はナント4種類あります!
- Qui クイ
- Qua クア
- Lì リ
- Là ラ
さらに、laggiù、 lassù、quaggiù、quassùも合わせると8種類!?
それぞれどのように使われるか説明していきます。
難しくはありませんが、覚えるまではややこしいかもしれませんね!
LìとLà
まずは、わかりやすいLìとLàから…
Lì=そこ(そっち)
Là=あそこ(あっち)
LàはLìよりも遠いイメージです。
日本語と同じように使えます。
例えば
「あの女性はどっちから来た?」
Quella signora da dov’è venuta?
–あっちから!
Da là!
-違うよ、そっちからだよ
No no, da lì.
日本語と同じで必ずしも「あっち」の反対が「そっち」という定義はないので
-違うよ、あっちからだよ
No no, da là.
と繰り返してもいいみたいです。
QuiとQua
QuiとQuaは日本語に訳すとどちらも「ここ(こっち)」です。
Qui/Qua=ここ(こっち)
これはイタリア人でも明確な定義はないみたいですが
強いて言うならQuiの方がより狭いイメージだそうです。
LìとLaよりもハッキリしていません。
なのであえて日本語で分けるなら
Qui=ここ
Qua=この辺り
というようなニュアンス。
では、聞いてみました。
「じゃあ、コンタクトレンズを落とした人がいて、その人の手助けするために聞いたら…
-どの辺に落としたの?
-この辺…
この”この辺”ってQui?それともQua?」
この答えは「どっちでもいい」そうです。
子供やペットを呼ぶときも
Vieni qui/Vieni qua
こっちおいで。
どっちもよく聞きまね。
ちなみに辞書は…
quiとquaは共に話し手の近くを指すが、quiはより明確に「ここ」を示すのに対し、quaは広がりを持つ。
やはり、quiとquaでは微妙なニュアンスの違いがありますね。
laggiùとlassù
まず、「laggiùとlassù」は「lìとlà」に比べて遠いニュアンスがあります。
「lìとlà」は届く範囲に使うのであれば、「laggiùとlassù」はもっと遠くすぐに手の届かない場所にあるイメージです。
日本語になするなら「あっち」より「あっちの方」という方がしっくりくるかもしれません。
laggiùとlassùはどちらも「あそこ、あっちの方」という意味ですが、明確な定義の違いがあります。
まず「giù」と「sù」の意味について考えてみましょう。
giùは「下へ、下の方に」という意味です。
sùは「上へ、上への方に」という意味です。
なので、「川はどこにあるの?」と聞かれた場合、今自分がいる位置より標高が下にあれば「laggiù」。=「下の方」
自分がいる位置より高ければ「lassù」になります。=「上の方」
また、北は上、南を下という考え方もあるので、今自分がいる位置より南なら「laggiù」。=「南の方」
自分がいる位置より北なら「lassù」になります。=「北の方」
quaggiùとquassù
quaggiùとquassùは日本語にすると「ここ」という意味になりますが、ある地点と高さを比較して使われることが多いです。
これも意味を分解してみましよう。
qua=ここ
giù=下へ、下の方に
という意味なので、quaggiùはある位置と比較して低い位置にある「ここ」です。
どういうことかと言うと…
Vieni quaggiù! ここに来なさい!
これは、相手がいる場所より低い位置の「ここ」と言う場合に使います。
Vieni qua!ここに来なさい!
Vieni giù! 下に来なさい!
と分解すると分かりやすいかと思います。
逆にquassùはある位置と比較して高い位置にある「ここ」ので、Vieni quassù!は下の位置にいる相手に対して使います。
Quassù è bella panorama. ここは(下と比べて)素敵な景色です。
まとめ
どれも微妙なニュアンスの違いはありますが、どの言葉を使うのが正しいかというより、どちらかというと本人の感覚によると思います。
例えば「川はどこにあるの?」という質問に対して、È lì!と答えてもÈ là!と答えても、またÈ laggiù(lassù)!と答えてもどれも正解です。
〇メートルより遠い距離はLàを使わなければいけない、などというルールはないからです。
quiとquaに関しても、微妙なニュアンスの違いはあってもどの言葉を選ぶかは本人の感覚によります。
明確な決まりがないからこそ、覚えるのが逆に難しいという人もいるかもしれませんが、いっきに覚えようとはしなくていいと思います!
とりあえず頭の片隅において、徐々に慣れていきましょう!
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