初めての国際遠距離恋愛を経て、結婚をし、今イタリアで暮らしているネギです。
国内での遠距離ならしたことはあったけど、時差もある遠い遠い国イタリアで生活をしている人と恋愛をするのは初めは不安でいっぱいでした。
助けを求めたくても、物理的にすぐには助けにきてくれない。事故に遭ってもすぐにはかけつけられない。声を聞けても手を握ることはできない…
しかし、サッパリとした性格の私には意外と簡単?で、むしろこの距離感がたまらなくいいと思ってしまいました。笑
知り合って恋愛に至った経緯
まだ旦那と恋仲にすらなる前…
私は、イタリアにちょこちょこ遊びに来ていました。
日本で知り合ったイタリア・アブルッツォ州在住のイタリア人夫婦(以下、フェラーリ夫妻と記載w)の家に泊まらせてもらったり、彼らに色々な場所に連れてってもらったりしてイタリア旅行を楽しんでいました。
フェラーリ夫妻は必ずと言っていいほど、どこへ行くにもディナーをするにも複数の友達を呼んでいて、その中の一人が今の私の旦那です。
彼の出現率は高く、フェラーリ夫妻と仲がいいんだな、と感じました。
しかし、当時彼には恋人がおり、その彼女も私たちとよく一緒にいたので、私と彼が会話をすることはほとんどありませんでした。(その当時会話した記憶がないw)
しかも二人のイチャつき度がハンパなく、人前でイチャつくのをタブーとされている日本人としてはどこに目を向けていいのやら。
なぜこの二人は毎度私たちと一緒にいるんたろう?二人でどっかいけばいいのに。と内心イライラして仕方なかった…。
その後、私が日本に帰ってから三か月後ぐらいに2人が別れたと、フェラーリ夫妻からスカイプを通して伝えられました。私は「どうして?残念だね」と言いつつ心の中では「ざまぁww」と人の不幸を笑っていました。
その年の夏、再びフェラーリ夫妻のところへ三週間ほど滞在するため、イタリアに向かいました。
やはり“彼”は今回も出現率は高く、というか、私がイタリアに到着する日にたまたま彼のお父さん(つまり私の義父となる人)の友達もローマの空港に到着するということで、イタリアに到着した初日からみんなで空港まで迎えに来てくれていました。
フェラーリ夫妻と、彼と、彼のお父さん、4人で。
その時は、私と私の旦那となる彼はお互い友達の友達ぐらいで全く意識はしていなく、彼も付き添いぐらいの気持ちだったでしょう。
そしてその日悲劇は起きたのです。
私が先にローマに到着し、お父さんの友達は到着するまで時間があるということで、あいた時間にレストランへ夕飯を食べに行きました。
もしその時、一人でも警戒心が強い人がいれば良かったのですが、私は日本で平和ボケ、彼らは田舎育ちで平和ボケ、犯罪が多いローマで誰も注意喚起する人がいなかったのです。
車に残したスーツケースやカバンは、食事から戻ると消えていました。
車の窓ガラスを割られ、車の中は空っぽ。
幸い盗まれたものの中に高価なものはなく、パスポートや財布は所持していたので無事でした。
犯人も盗品も、見つかることはありませんでした。
→イタリアで車上荒らしに遭った話。海外で車に乗る際に注意すべきこと!
翌日、とにかく私は最低限の服や生活用品が必要だったので、フェラーリ夫妻と“彼”と4人でショッピングに。
彼は被害にあった慰めに、私にワインをプレゼントしてくれました。
おそらく、そのときはまだ下心はなく、純粋に優しさだと感じ、イタリア人優しいなぁとしか思いませんでした。フェラーリ夫妻も、私の日用品の買い物を半ば強引に支払ってくれたり、みんなから至れり尽くせり。
その次の日は、山にハイキングに行きました。やはり彼も一緒。
洞窟の中に階段を発見し、階段をはしゃいで登り切ったのですが振り返ると、手すりがなくかなり急な階段だったことに血の気が引きました。やや高所恐怖症の私はへっぴり腰になり、彼が手をつないでゆっくりアテンドしてくれたのです。
それが、吊り橋効果で恋に落ち…
ませんでした。
それほど私は彼に興味がなかったのです。
そもそも、彼は人見知りなのか、恋人がいてもいなくても私と会話がほとんどなく、イケメンでもないので私が興味を持つポイントがあまりにもなかった!!
私も人見知りだし、当時はイタリア語があまり話せなかったし、私から話すこともありませんでした。
ひとつ覚えているのが、彼の名前はイタリアの名前ではなかったため、それについて「なんで?」と聞いたぐらい。言語の壁により、返事は全然理解できませんでしたが。
(後になって聞いたら、世界的な某有名俳優からとったそうです)
それから、彼はしょっちゅう私たちと一緒にいて、4人で食事にでかけるときは彼が私の分をおごってくれたりしました。純粋な優しさだと疑ってなかったのですが、今思うとあの時から下心があったのかしら…?
私とフェラーリ夫妻の奥さんとは、クラブ(Discoteca)に行ってみたいと前から話していました。しかし彼女の旦那さんが女性だけで行かせてくれるわけはなく、結局彼と4人で海の家のクラブに行きました。
私はドキドキするような出会いを期待していましたが、男連れなら諦めるしかない…。(それでもちょっと新しい出会いに期待していたけどw)
私たちが行った海の家のクラブとは、夏の期間のみクラブの人たちが海の家で営業し、しかもディナーつきというところ。
食事を楽しんだあと、お酒を煽り、私たちは酔いと音楽が手伝ってどんどん楽しくなっていきました。
これはあとから聞いた話なのですが、そのときに酔った彼はフェラーリ夫妻に「どうしよう、彼女(私)が好きだ」と打ち明け、夫婦は「今いかないでどうするの?1年待つの?」と煽ったそうです。
1年待つというのは、私が翌年の9月に大学留学をするつもりだったから。
酔った彼と私は音楽に合わせて一緒に踊り、その最中に勢いで抱き着かれました。
友達とのハグじゃくなくて、明らかに異性としての抱き着き方…。
しかし、全く彼に興味がなかった私は困り果てました。
突き放すわけにもいかず、安易に応えるわけにもいかず…
フェラーリ夫妻に助けを求めようと目配せしても、彼らは見てみぬフリ。おおおおおーーい!!
とりあえずその日は酔いに身を任せ、朝まで飲み明かしました。
後編に続く
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