海外の人と関わることがあったり、海外で生活していると「日本のインフルエンザと海外のインフルエンザの対応の違い」に疑問を持った人は私だけではないはず。
イタリア語でも、英語でもインフルエンザはInfluenza(インフルエンザ)と言いますが、海外の人は日本人に比べてあまり大きく騒ぎません。
日本ではインフルエンザになったら外出禁止で人に近寄らないようにしたり、家族や友人も心配してくれ「一時的な重い病気」の扱いをされます。
一方イタリアでは、インフルエンザになったと言っても「あらあら。私も頭が痛いのよ」と軽い対応をされたり、医師の診断がないのに「僕はインフルエンザにかかった」と断言したり、インフルエンザにかかっている人が近くにいても日本人ほど気にしません。
「名前は同じだけど、ウイルスの種類が違うのでは!?」と思い、医師Q&Aサイトアスクドクターズに質問してみました!
Q「日本と海外のインフルエンザの違い」
私は海外で暮らしていますが、現地の人の言うインフルエンザと日本人が思うインフルエンザが違う気がします。日本ではインフルエンザと診断された場合、外出禁止になったり騒いだり一時的に重い病気のような扱いをされますが、海外では通常の風邪のような扱いをされます。日本と海外では菌の種類が違うのか、日本が騒ぎすぎ(海外では軽視している)なのか、気になります。よろしくお願いします。
このような質問をしてみたところ、たくさんの医師から返事をいただきました。
※要約しましたので、実際の内容とは異なります。
A「ウイルスは海外も日本も同じ」
インフルエンザのウイルスは、海外も日本も同じウイルスです。発症した場合も症状は同じですが、型はたくさんあり型によって症状は多少異なります。
やっぱりインフルエンザはどこの国でも同じだったのね!でもこうも対応が違うのは何故?
A「国ごとに衛生や看護の取り組みが異なる」
ウイルスが同じでも看護の仕方や衛生的な取り組みは、国によって異なります。日本はインフルエンザに対して早期治療の傾向があるため、軽症ですむことが多いです。
なるほどー!衛生的な取り組みの違いでいえば、日本ではメディアで「マスク・除菌」を勧めているけど、イタリアでは常用されてない!インフルエンザに対しても他の国より日本は早期発見を徹底しているのかも。
※新型コロナウイルス発生以前に執筆した記事です。当時は、マスクをつけていると奇異な目で見られるため、マスクはなかなか着用できませんでした。
A「日本は騒ぎすぎの傾向はある」
確かに日本は他の国と比べて少し騒ぎすぎのきらいはあると思います。満員電車での通勤の日本人が多いため、外出・出勤が禁止になるのかもしれませんね。
あと、日本の冬はとても乾燥していてウィルスにとって良い環境のせいもあるかも。でも予防や早期治療に越したことはないですよね。インフルエンザになりたくないし、イタリアでもマスクしようかしら。
※もう一度言いますが、これは新型コロナウイルス発生以前に執筆した記事です。笑
イタリアではインフルエンザの検査はしない
日本ではインフルエンザの可能性がある場合、病院ですぐに検査してもらえます。(鼻の穴から綿棒いれるやつ、気持ち悪くていやですよねぇ)
しかしイタリアではインフルエンザの検査はしません。
しかも、インフルエンザ専用の薬は医師の処方箋なく薬局で購入できるそうです。
(ただ、イタリアの市販薬にも「インフルエンザと風邪用」とパッケージにかかれているものも多く、本当にインフルエンザと風邪は区別されてないんだなぁという印象。)
しかし”インフルエンザの薬による子供の奇行はある”という認識はイタリアでもあるそうで…。私は薬剤師でもないので、その辺の違いはわからないですが気になるところです。
つまり、一般的にイタリアではインフルエンザになった場合は、自力で治すか市販の風邪薬を服用するそうです。(イタリアでインフルエンザになりたくないなぁ)
ちなみに、インフルエンザの予防接種はあり、子供やお年寄りなどは無料で受けられるそうです。
まとめ
海外と日本のインフルエンザのウイルスは同じですが、日本は海外よりインフルエンザを重くみている傾向があるそうです。
逆に海外では、インフルエンザは「風邪」の延長線であり、悪化すればインフルエンザと考える人が多いため、本当にインフルエンザウイルスなのか、ただの風邪かもわからずに「インフルエンザになったよ」と軽く言いつつ外出・出勤する人もいます。
ちなみにイタリアでは、普通の風邪や体調不良でも日本よりは簡単に仕事を休めます。しかも有給休暇ではなく、減給にもならずに一週間(もしくはそれ以上)休めるんです。(上限がある傷病休暇でもありません)
日本だとインフルエンザの診断がくだらないと仕事は休めませんが、イタリアではインフルエンザでも風邪でも仕事を休めちゃうので、その辺の違いも関係してくるのかもしれません。
しかしインフルエンザはインフルエンザ、日本でなっても海外でなっても辛いものは辛いし、下手すると命の危険性にあるのにはかわりません!予防はしっかりしましょう!
\イタリアの医療制度を知りたい方/
\イタリア旅行・留学を控えている方/
コメント
ネギさん、遅くなりましたが「あけましておめでとうございます」
今年もよろしくお願いします。
少しだけ詳しいので書きます。
インフルエンザとかぜはかなり違います。
違いはたくさんあります。
インフルエンザは
何度もかかる:運の悪い人は人シーズンに2回も
すごくうつりやすい:クラスの半分以上、家族の全員…はよくある
かぜと症状が違う:高熱+体(筋肉、関節、頭…)の痛み
そしていちばんの問題は
高齢者ではインフルエンザ→肺炎のパターンから、
死亡に到る人が日本で年に2〜3万人以上いる…
つまり高齢者にとっては命に関わる可能性が高い感染症である
ということです。
現在日本でも流行中です。
僕の子供(といっても30歳前後)も二人かかりました。
手洗い、うがい、マスク、睡眠不足を避ける、
ワクチンの有効性はあまり高くないけど、可能なら受けた方がいい…
思いつくままに書きましたが、こんな感じです。
流行状況の情報が肝心で、一度短で流行が始まれば、
2ヶ月間ぐらい注意しましょう。
杉山さん、お返事大変遅くなり申し訳ございません。一時帰国をしていてとても慌ただしく、イタリア帰国後は風邪をひいてしまいました。(インフルではなかったようです笑)
はい、私も杉山さんのおっしゃる通り、風邪とインフルエンザは全くの別物だと承知しておりました。が…イタリア人とかかわると「あれ?」と疑問が出てきたんですよね。
咳をしているだけでイタリア人から「インフルエンザ?」と言われたり、風邪の症状が強く出ているだけで医師の診断なしに「インフルエンザになった」と本人が言ったり…。
果たしてイタリア人の言うインフルエンザは、日本人の知っているインフルエンザと同じなのか、違うものなのか…?と疑問に思い、上記のサイトに質問してみたのです。
これ書いてて思いましたが、イタリア人(語)にとっては「インフルエンザウィルス=インフルエンザ」「ひどい風邪=インフルエンザ」と、どちらもインフルエンザと言うのかもしれませんね。(おそらく正式では後者は間違ってるのでしょうけど)
一時帰国中、インフルエンザにかからなくて本当に良かったです…笑
まだ猛威を振るっていると思いますので杉山さんも気をつけてください。
こんにちは、イタリア在住のものです。イタリアでは風邪もインフルエンザと言います。なので日本のように区別はありません。ですので検査もしませんしリレンザやタミフルなどの抗ウィルス薬も効きません。地力で普通の風邪薬を飲んで治します。私はこちらに来てインフルエンザ(日本でいうAB)
にまだかかったことがありません。
薫さん
こんにちは!そうですね、日本だと風邪かインフルか区別をしますが、イタリアは一般的にはあいまいですよね。しかしウイルスの区別は医学的にはハッキリしてるのではないでしょうか。
医師たちの話によると、インフルエンザウイルスは全世界に存在するそうで、ウイルスの種類も同じだそうです(記事に書いてますが)。タミフルなどの抗インフルエンザ薬が効かなかったのは、服用が遅かった、またはインフルエンザウイルスではなくただの風邪だったのではないでしょうか?あとは人によって効かない場合もありますよね。
イタリアでも、日本ほど騒ぎはしないものの、やはりインフルエンザは妊婦や子供、ご年配の方には脅威なので予防接種を受けるそうですよ。