イタリア、アブルッツォ州キエティ県にある断崖絶壁に佇む古城「ロッカスカレーニャ城」。
リオ・セッコ渓谷を見渡す荘厳な岩盤の上に、アブルッツォでもっとも力強く魅力的な展望台のひとつです。
お城の下にあるロッカスカレーニャ村も、中世の雰囲気を残したとても美しく綺麗な街。
ギターを演奏しながら歌っている人もいて、とてものどかな村な印象でした。
その一方で、その昔、強欲な公爵による呪われた物語もあるのです…。
呪われた「血の手」の伝説
こういう話が苦手な方は飛ばしてくださいね。
ロッカスカレーニャ城のもっとも有名な伝説です。
時代は中世、1646年、コルボ家の伯爵のための“Ius Primae Noctis”という決まりがありました。
これは結婚式後の夜、つまり初夜に夫ではなくこの下劣な伯爵と一夜を過ごさなければならないという、村の新婦全員に課せられた義務です。誰も反対できませんでした。
そしてある晩、ある新婦、または新婦に変装した新郎(定かにされていない)によって、ベッドの上で刺殺されたのです。
死にゆく間際、伯爵は塔の岩に血で汚れた手形を残しました。
その血は、いくら洗い流しても、再び浮び続けました。
1940年、城が崩壊した後も、「血の手」を見たという老人は後を絶ちません。
ちなみに、夜のロッカスカレーニャ城を心霊調査したドキュメンタリーはこちら。YouTubeでイタリア語です。
ロッカスカレーニャ到着!
さて、ホラーはおいといて、美しい街並みとロッカスカレーニャ城を紹介します!
街につくとマップがあります。下のうっすらと黄色く囲まれているところが、メインの観光地。
ちなみに行き方は車以外だとバスになるため、慣れていない人にはハードルが高いです。詳しくはこちら。
この黄色のところに向かっていくと、お城の塔が見えてきます。
突如として現れる岩。この角度からは塔しか見えませんが、この奥にお城の全体像があります。
中世の雰囲気が残る街並み
石造りの家に囲まれた小道は情緒あふれる下町です。
アブルッツォは地震が多いため、こういう古い街並みは崩れてしまっているところが多いですが、ここはキレイにに残っている建物が多かったです。
私が行ったのは7月下旬。
お土産屋さんなども開いていて、人は多くないですがのどかでやんわりと賑わっていました。
脇道に急な階段が現れ、どちらを行く迷っていたら、このお土産屋さんの女店主に「こっちの階段は急だけど行く価値があるよ」と言われたので、階段の方に。
実のついたサボテンがたくさんありました。
イタリアではサボテンの実が食べられていて、「Fichi d’India(インドのいちじく)」と呼ばれています。
食べごろは九月中頃からで、赤・オレンジ・黄色・緑とカラフルな色になります。
さて、息を切らしながら急な道を選んだのですが、結果、そこまで価値があったのかは疑問です笑
下道の方が楽だし、綺麗な街並みも見られたかな~笑
帰りに女店主に「良かったでしょ?」と聞かれましたが「大変だった」としか答えられませんでした。
チケット売り場
脇道はあれどまっすぐ進めばほぼ迷うことなくチケット売り場に到着します。
お城に入るには入場料3€のチケットを購入する必要があります。
7月と8月は毎日入ることができますが、他の月は土日祝日のみなので注意。
また13-15時もお昼休みのため注意です。詳しくはこちら。
無料トイレもこの建物の下にあり、水飲み場、ベンチも完備されているため、休憩もできます。
Castello di Roccascalegna
チケットを購入したらお城へ向かいます。
正式名称はCastello di Rocascalegna(ロッカスカレーニャのお城)です。
チケット売り場までは苦労しませんが、チケット売り場からはこの階段を上らければなりません。
若い人なら大丈夫ですが、老人にはきつい階段。建物の中も急な階段があるので、足腰弱ったご年配にはオススメできません。
岩の上にあるので眺めは最高です。
こちらが下から見えた塔です。
海外からの観光客も何組かいました。
建物はキレイに残っているところもありましたが、改築された跡があり少し残念でした。
拷問器具などの展示もあり。
さいごに
この角度からお城を見たい場合は、チケット売り場からさらに下って行くと見えます。
ロッカスカレーニャとロッカ・カラッショを比べると、ロッカスカレーニャのほうが遺跡がキレイに残っていますが、個人的にはロッカ・カラッショのほうが感動は大きく、自然が好きな人にはとくにオススメです。
アブルッツォ観光を考えている人は参考にしてください!
\アブルッツォ観光/
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